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SASEN相談事例 左遷・配転編

左遷・配転に関する解決への道

日本のサラリーマンにとっては、「転勤すること」が当たり前に思われています。
しかし、「転勤」の中には、「配転(配置転換)」、「出向」、「転籍」など 様々な形式があります。これらは法的な意味が異なります。

とくに近年では、日本において業務命令権が強いことを悪用し、本人同意が必要な「出向」や「転籍」を強行するケースも目立ちます。
また、本人がこれまで重ねてきたキャリアに見合わないローレベルの仕事に嫌がらせで配転したり、中には人材会社に「出向」を命じて就職活動をさせる言語道断な会社も目立ちます。
これらは違法である可能性が高く、リストラを目的とした「左遷」といって過言ではありません。
みなさんも正しい知識を身につけ、会社と向き合いましょう。

配置転換

業務命令による配置の変更。一般的には拒否するのは困難。
しかし近年では親の介護等が考慮される傾向にある。
また、明らかにリストラを目的とした業務上の目的が希薄な配置転換は無効となる可能性がある。

出向

業務命令による配置の変更。
雇用関係は従前のまま、業務上、他企業の指揮監督に移行。
基本的に本人同意が必要だが、グループ企業内などの出向を労使協約などで認めている場合もあるので確認が必要。
労働契約法14条に定められている。

転籍

業務命令による配置の変更。
従前の雇用関係を終了し、他企業へ移籍するもの。
本人の同意が絶対に必要。

しかし、いくら知識をつけても、たった一人で会社と対峙するのは困難です。
以下の実例をお読みいただき、東京管理職ユニオンへの加入を検討されることをお勧めします。

RH工業株式会社(仮名)Aさんの事例

2011年の春頃、希望退職者優遇制度の社内通達がありました。
そのときは、自分に関係がある内容とは思えなかったため、あまり内容に興味も持たず、さらっと、読み流していました。
そして、1ヶ月程経過したある日、私は室長に会議室に呼び出されました。
会議室には、室長の他に事業部の人事関連に携わっていると思われる室長クラスの人が座っていました。
そして、「リーマンショックや震災の影響で、会社の業績が思わしくなく、構造改革が必要である」等、いろいろと前ぶりの話があり、「言いたいことが良くわからないな」と思って聞いていると、突然、「大変残念な話ですが、あなたには、今後、お願いする仕事がなくなります。これは、会社の決定事項です。」と言われました。
さらに意味が分からなくなり、ポカンとしていると、「希望退職優遇制度に応募した方が良いと思いますよ、割増金がありますし、再就職支援サービスもついています。他社で、新たなご活躍をされた方がよいと思います。」と言われました。

そこで、ようやく、私がリストラのターゲットになっていることに気が付きました。
これまでは、「私に限っては、リストラとは無縁だ。確かに出世はしていないが、コツコツと真面目に働いて来ましたし、これまで会社を支えてきた」という自負がありました。
「なぜ私が?!」と、大変ショックを受けました。
ただ、割増金は一瞬、魅力的にも思えました。
この日は、悩みに悩み、いろいろと関連するホームページを読みあさりました。
そして、いろいろとわかったことがありました。

  • 50歳前後での再就職は、そんなに簡単な話ではないこと。また、再就職できたとしても、出世していない私ですら、今と同等の収入を得るのは至難であること。
  • 再就職支援会社は、あくまで支援であり、再就職を保証してくれるわけではないこと。
  • 今回の件は、あくまでも退職勧奨であり、NOと言い続ければ、会社はやめさせることはできないこと。(ただし、整理解雇の4要件を満たしていれば別)
  • 3回を越える面談は退職強要とみなされること。

割増分を含めた退職金の試算は一瞬魅力的にも思えたのですが、よくよく考えると、再就職できずに収入がとだえれば、すぐに底を付く額でした。当時長男は、中学校に入学したばかりでしたので、収入が途絶えることだけは、どうしてもあってはならないと思いました。
また、長男に、毎日会社へ行かずにぶらぶらしている父親の姿を見せてはいけないとも思いました。
そして、ひたすらNOと言い続ける決意をしました。
面談では、「今後会社の経営状況が悪化すると、整理解雇の対象になる可能性がある」「今後、ホワイトカラーではいられなくなる」「降格し、給料も下がる」と脅され続けましたが、ひたすら、NOと言い続けた結果、9月初旬に、物流子会社へ出向になりました。
「出向」という名の「追い出し部屋」への左遷でした。
もう一人で闘うには限界でした。

私が東京管理職ユニオンに加入したのは、物流子会社への出向が内示された直後でしたが、東京管理職ユニオンには、私と同様の経緯で配置転換が決定した方が、すでに数人相談に来ていました。
「理不尽なので、ぜひ闘いましょう」と言って頂いた鈴木書記長(現執行委員長)や、他の仲間に励まされ、物流子会社で働きながら闘う決心ができました。
ユニオンでは、法的な知識や社内外での闘い方など多くのことを教わりました。
自分たちサラリーマンが一括りに「転勤」と考えていた業務命令にも、「配転」「出向」「転籍」があり、それぞれ法的な意味が異なることを初めて知りました。

最初は会社との団体交渉から始まったのですが、何回交渉しても、全く会社側は譲らず、人選理由すらも説明しませんでした。
不安になった私でしたが、管理職ユニオンのメンバーは、「大丈夫だよ」と笑いながら励ましてくれました。
その意味は、裁判や労働委員会を併用する中で分かりました。つまり、労働組合との交渉では、会社は人選理由などの客観的な根拠を資料などで提出して説明しなければ違法行為になるのです。
そして、団体交渉で得た資料を活用したり、逆に会社が資料開示しなかった部分は会社の態度が不誠実であるとして、裁判所や労働委員会の闘いが有利に運びました。
裁判は、鈴木書記長の言う通り、出向無効の判決を勝ち取りました。これを受けて、2014年春頃から、急に会社が譲歩の姿勢を見せてきました。
そして、優位な形で団体交渉に臨み、2014年の秋には、和解が成立し、3年ぶりに、これまでのキャリアを生かせる職場に復帰することができました。

これまでの経緯を振り返ってみると、物流子会社で働きながら戦う決心ができたのは、東京管理職ユニオンの方々や、一緒に戦う仲間が居たからでした。また、裁判が長引いて折れそうだった心が、なかなか折れなかったのは、東京管理職ユニオンの方々や、一緒に戦う仲間に加えて、弁護士の先生方の多大なご尽力に励まされ続けたおかげでした。
そして、「左遷」「配転」に関する正しい知識を得て、会社と向き合うことができたからでした。
この場を借りて、改めて、お礼を申し上げます。 ありがとうございました。

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